ROAを高めるPL視点とBS視点

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ROAは企業の総合収益性を測る重要指標です。

一方で、重要とはわかっていても、指標を改善するための方法がわからなければ意味がありません。

そこで、今回はROAを高めるにあたってポイントとなる2つの視点をお伝えしていきます。

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目次

ROAの構造を知る

ROAを高めるためには、まずはその中身を理解しておく必要があります。

ちなみに、ROAとよく似た言葉であるROEとの比較を解説した記事はこちらです。

ROAの定義のおさらい

端的に言えば、ROAは会社の資産を使ってどれくらいの利益を生み出せているか、を示す指標です。
算式はこのようになっています。

たとえば、1,000万円の機械装置を使って、100万円の利益を生み出した場合のROAは、利益100万/資産1,000万で10%となります。

つまり、ROAの構造上、その数値を上げるためには、分子である利益を大きくするか、分母である資産を小さくする必要があります。
もっというと、この両面からアプローチできれば、ROAの数値は効率的に改善することになります。

利益はPL、資産はBSでみる

まず、分子である利益が記載されている書類は、損益計算書になります。損益計算書は英語では、Profit(=利益) and Loss(=損失) Statement(=報告書)と表現され、これを省略してPLと呼ばれています。

PLは一年間の業績を表した書類です。
売上がいくらあり、費用がいくらかかって、売上から費用を引いた利益がいくら残ったかを計算しています。


次に、分母である資産が記載されている書類は、貸借対照表になります。貸借対照表は英語で言うと、Balance Sheetと表現され、これを省略してBSと呼ばれています。

BSは一時点の企業の財務状態を記録したものです。健康診断のレントゲン画像のようなイメージを持っていただけるとわかりやすいかもしれません。
企業がどのように資金を調達し、調達した資金がどのような資産に代わって運用されているのかがわかります。


次からは、具体的にPLやBSのどこに着目しながらROAの改善を進めていけばいいのかを解説していきます。

PL視点の改善アプローチ

繰り返しになりますが、利益は売上から費用を引いたものです。
つまり、利益を大きくするためには売上を増やし、費用を減らす必要があります。

売上を増やす

まず、売上の構成要素を確認します。
売上は、次の3要素から成り立っています。

売上=単価×数×リピート率

ラーメン屋でたとえると、一杯のラーメンの価格をいくらにし(単価)、一日何人の客に売り(数)、お店のファンをどれだけ増やすか(リピート率)、を掛け合わせると売上が決まります。

このように、単に「売上を増やす」ではなく、各要素で取り組める施策を考えると、具体的なアイデアが思いつきやすくなります。

費用を減らす

費用も2種類あります。
それは、変動費と固定費です。

変動費は、売上に比例して増えたり減ったりするものです。つまり、売上を上げるために絶対必要な費用をいいます。
たとえば、商品の仕入れや材料の原価、外注費などが該当します。

変動費を減らすには、仕入れ値の交渉や在庫管理・原価低減などが必要になります。


一方で、固定費は売上に関係なく必要になる費用です。
たとえば、人件費、水道光熱費、地代家賃などが該当します。

固定費を減らすには、待機時間等の無駄な人件費の削減、IT導入による効率化などが考えられます。

BS視点の改善アプローチ

資産には、流動資産と固定資産の2種類がありますので、こちらも両面から改善策をお伝えしていきます。

ただ、共通するのは、いかに資産を小さく保つか、ということです。

流動資産の効率化

流動資産は、一般的には売掛金や在庫を指します。

前者であれば、売掛金をいかに漏れなく、そして早く回収できるかがポイントになります。
この点を詳しく解説した記事はこちらです。


後者であれば、在庫をいかに無駄にせず、そして早く売ることができるのかがポイントになります。
この点を詳しく解説した記事はこちらです。

固定資産の効率化

固定資産は、設備投資や建物を指します。
したがって、固定資産の効率化は、いかに小さな設備で大きな成果(=売上)を生むかがポイントになります。

小さな設備、という点では、現金化しづらい固定資産がどれだけ自己資金でまかなわれているかに注目します。
これを測る指標を固定比率といいます。
固定比率は、(固定資産/自己資本)×100%で計算されます。

これが100%を上回っていると、現金化しづらい固定資産の原資(元手)を、自己資金ではなく他人(主に金融機関)に頼っているということを意味します。

したがって、固定比率が低ければ低いほど財務は安全ということになります。

まとめ

今回は、ROAの具体的な改善方法をPL視点、BS視点でそれぞれ分けてお伝えしました。
どちらか一方、ではなく、ぜひ両方の視点で収益性の改善方法を探っていただければと思います。

◆編集後記

ここ数日、顎が痛くて顎関節症の疑いがあったのですが、
無事自然治癒しました。

◆家トレ日記

BOOST ATHRETES
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◆ 1day1new

ハイキュー

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