こんにちは、島田(@mshimada_tax)です。
歯科医院アカウントを眺めていると、明らかに再生回数を狙っているいるな、と感じる投稿を見かけます。
衛生士さんが踊っていたり、院長からの高級お菓子の差し入れ紹介だったり、スタッフのプライベートだったり。
再生回数を伸ばしてインフルエンサーになることが目的なら、それでいいと思うのですが、実際は違いますよね。
歯科医院さんがインスタをはじめSNSを活用しているのは、集患や採用が目的であるはずです。
もしそうなら、いいね数や再生回数を稼ぐことはむしろ逆効果になってしまいます。
今回はその理由と、目的に合った発信内容とはどういうものかをお伝えしていきます。
こちらの1分動画でも話しているのですが、根拠などの詳しい部分は省いてしまっているので、動画でサクッと概要を理解しつつ記事も読んでいただけると、より理解度が深まるかと。
ハッシュタグの付け方や動画の撮り方など、ノウハウ的な内容ではなく、そもそもどういうメカニズムでインスタが医院経営にプラスになるのかという本質的な内容をお伝えします。
必ず明日からの発信に活用できますので。
インスタ運用の目的・目標は?
冒頭でもお伝えしましたが、歯科医院がインスタを始める理由は、集患か採用のはずです。
集患は新患の獲得だけではなく、理想の売上という意味でいうと、「リピート率の向上」と「自費率の向上」も集患に含まれます。
採用も、何人欲しいのか、どの職種(歯科衛生士さんor歯科助手さん)の人が欲しいのかというように、その目的や目標は様々であるはずです。
ですので、まずはそれらを明確にすることから始める必要があります。
まとめると、
【集患】
・新患の獲得
・リピート率の向上
・自費率の向上
【採用】
・衛生士さんで何人
・歯科助手さんで何人
を言語化しましょう。
ここで一点。
「なんとなく売上が上がればいい」
「とりあえずインスタ運用をスタートして採用したいときに採用募集の投稿をすればいい」
という目標設定が曖昧だと、目標を達成できないどころか、運用途中でうまくいっている・いっていないの判断がしにくくなり途中で挫折しやすいです。
運用をするのが院長先生ご本人ならまだしも、スタッフさんに運用を任せるのだったら、途中で運用停止になると人的コストが無駄になってしまいます。
なので、繰り返しになりますが目的や目標の明確化は、既に運用スタートしている場合であっても必ずしておきましょう。
バズが不要な理由
結論からいうと、医療機関はそのインスタ運用の目的や目標がなんであってもバズを狙ってはいけません。
もう少し丁寧に伝えると、いいね!や再生回数が伸びる投稿に躍起になることは御法度だということです。
理由は、
- 大人数にリーチする必要はないから
- 届けるべき情報が発信できないから
- アカウントの属性がぶれてしまうから
です。
一つずつ解説していきます。
大人数にリーチする必要はないから
集患にしろ採用にしろ、全国の何千人何万人もの人を集める必要はありません。
仮にそれだけ大きな人数を集めてもキャパシティオーバーになってしまいますよね。
さらにいうと、バズを意図した投稿がどんな層に届くか想像してみてください。
スタッフさんが流行の曲にのってダンスをしている動画が何万回再生されても、歯に困っている人が見ているわけではありません。
ましてや転職先の歯科医院を探している衛生士さんが見えているではありませんよね。
運良くそういったターゲット層が動画を見てくださっても、そこで診てもらいたい、働きたい、とはならないですよね。
そうではなく、歯科からしか得られない知識や医院で働くメリットを、必要だと思う人に必要な分だけ届けるのが本来あるべき情報提供です。
届けるべき情報が発信できないから
バズは不要とはいえ、僕も含めやはり多くの人に自分のコンテンツが届いてリアクションがもらえるのは嬉しいことです。
この動画は僕が税理士アカウントで過去に出したものですが、執筆時点現在で再生回数は6.4万回、いいね!は252、保存数は233となっています。
この動画だけで213人の方がフォローしてくださっています。
この動画はバズ目的ではなく税理士として税務情報を届けているわけですが、仮に先ほど例に出したダンス動画がヒットしたからといって、再びダンス動画に固執するのはよくありません。
理由は患者さんとなるべき人や、働きたい人が知りたい情報ではないからです。
つまり、バズを狙ってバズってしまうと、ターゲットに価値提供できる情報を発信しようという気がなくなってしまうんですね。
これでは歯科医院に対するファンができないばかりか、変なファンが付いてしまうことになりかねません。
アカウントの属性がぶれてしまうから
今のInstagramは発信する情報から各アカウントの属性を区分して、必要だと思われる人にお勧め表示されるようなアルゴリズムになっています。
つまりエンタメ動画などがバズってしまうと歯科に興味がない人にも情報が届きます。
それの何が問題かというと。
Instagram側が、歯に関するお役立ち情報を発信しているアカウントだと認識しにくくなります。
結果的に、歯に関する情報を集めている人に、自分の投稿がおすすめ表示されないようになってしまいます。
これでは日々の投稿の努力が無駄になってしまうのは言うまでもなく。
だからこそ、Instagramに「歯に困っている人に役立つアカウントだ」ということを認識してもらうような発信の積み重ねが大切なのです。
真・歯科インスタ活用法
では集患や採用にインスタを活用するにはどうしたらいいのかというと。
ポイントは2つです。
- 歯に関するお役立ち情報や、医院で働くメリット・理念を伝える(目的に応じて)
- 情報に一貫性を持たせる
つまり、情報を中身を目的や目標に合わせたうえで(質の確保)、投稿を数を増やしていく(量の確保)ということです。
これを愚直に繰り返すことで、歯の健康に対する意識が高い患者さんや、価値観の合うスタッフ候補さんにリーチすることができます。
集患の面でいうと、リピート率の向上と自費率の向上に繋がります。
ちなみに、今日お伝えした2つの理由はInstagramだけではなく、XやFacebookといったSNSの運用の考え方でも同じです。
ぜひ明日から実践してみてください!