親に「ここしかない」と思わせる小児医療機関の差別化戦略

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こんにちは、島田(つぶやきはこちら)です。

Threadsでこんな投稿をしたら、約400いいね、32の返信、というプチプチバズりを起こしました。

投稿者: @shimada.masaki_15
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いいねのほとんどは共感だと捉えています。

返信の大半は投稿に賛同する声だったのですが、なかには「カルテの記入で忙しいから仕方ない」「挨拶しない患者もいるよ」という医療従事者側の声も。

つまり前々から言っているように、小児患者側と医療機関の心理的な距離は遠いということがハッキリする結果となりました。

ただ、この投稿で終わってしまうと僕がただのクレーマーになってしまうので、より小児医療に関わる患者さんの心理を探るために次のようなアンケートをとってみました。

投稿者: @shimada.masaki_15
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アンケートの結果はこのとおり。

  • ドクターの医療技術が高い→22%
  • ドクターやスタッフさんの人柄が良い→68%
  • シンプルに近い→10%


投票数は41票なので、これが統計的にじゅうぶんなのかという議論はあります。

ですが、小規模な歯科医院の一日あたりの来院者数と遜色ない数字なので「ある日の患者さん全員にアンケートをとってみた」と捉えれば参考に値するデータではないでしょうか。

じゃあこのデータを医院経営にどう役立てていくか、ということをこれからお話していきます。

目次

データから読み取れる患者心理

まずアンケート結果を客観的に要約すると、

  • 親は子供を診て欲しいドクターを「人柄」で選んでいる
  • 「医療技術」と「近さ」で選ぶ層はそれほどいない

ということが分かります。

ちなみに、僕の妻は「人柄」を選んだものの、「医療技術」も大事だよねと言っていたので、2つ以上選びたかったものの選べなかった層もいるにはいそうです。

とはいえ選択肢を絞ったことでより優先順位の高い項目が判明しているかと思います。


また注目すべきは各回答の割合です。

「人柄」で選んだ層は約7割ですが、やはり子供と関わる以上は人間的な優しさやホスピタリティを求めている親が多いと推測できます。

次いで「医療技術」の回答割合が22%だった理由に関しては、確かに医療技術が高ければ安心だけれども、患者の素人目には高い低いが分からないので22%という結果になっているのかもしれません。

最後に「近さ」。

僕的にはこれが意外な結果で、自宅からの距離で選ぶ層は10%しかいないんだなと。

親なら分かるかと思いますが、シンプルに小さい子供を長距離移動させるのは大変です。赤子なら尚更。

でも親はやっぱり強い。

「たとえ遠くても人柄の良い先生に診てもらいたい」という親が多数派だということがわかりました

小児医療はニーズに応えられていない

最初に紹介したこの投稿から分かるように、(オブラートに包まずいうと)子供を人柄の良い先生に診てもらい患者さんは多いいっぽうで、そのニーズに応えられている小児医療機関は少ないということです

投稿者: @shimada.masaki_15
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とはいえ、「挨拶しない患者もいる」という(おそらく)医療従事者からの声もあるとおり、医療機関側もどんな患者であってもウェルカム、というわけではないですよね(応召義務は別として)。

医療機関側にだけ良い人柄を求めて、その立場を利用したクレーマーが発生したら本末転倒です。

だからこそ、医療機関も来てほしい患者さんを選び、患者も子供を通わせたい医療機関を選ぶ、という構図が成り立っていることが超重要なのです

では医療機関が来てほしい患者さんを選ぶには何が必要かというと、もはや自明の理ですが人柄の発信なのです。

なぜなら患者さんが人柄で選ぶと言っているわけですから、院長先生やスタッフさんの人柄を前面に出していけば選ばれる可能性は高くなります。

問題はその発信の量と質です。

将来の患者さんが院長先生の人柄に触れられるのはホームページのプロフィールだけではありませんか?

そのプロフィールも他の医院と同じような言葉を使った既視感たっぷりのものになっていませんか?

医院のパンフレットには院長の理念やこだわりなどが書かれていますか?

ぜひ、これらの視点で今一度発信媒体を見直していただければと思います。

理想の小児医療を目指すには

ところでこの記事を見てくださっている小児医療機関の方々は、どんな医院を目指していますか?

もちろん理想は人それぞれなので、他人がとやかく言う資格はないのですが、ここではリピート(リコール率)が高い医院を目指すとします。

理由は日本の子供は減っていくばかりなので、医院経営の最適解はいかに何度も通ってくれるファンを作るかが肝になってくるからです。

逆をいえば、患者数は追い求めないということ。

数を追い求めてしまうと誰でもウェルカムになってしまい、結果的に院長先生やスタッフが患者対応で苦労することになりかねませんし、そもそも子供の数が減っていくのでその戦略はジリ貧です

じゃあ伝えるべき人柄はなにかということを具体的にお伝えすると。

  • 医療を通じて何を実現したいのか
  • なぜ医師・歯科医師の道を選んだのか
  • 臨床時に譲れないこだわりはなにか
  • 絶対にこれは「しない」という掟はどういうものか
  • どんな患者さんをどのようなプロセスで健康にしたいか
  • スタッフはどのような基準で採用しているか、どんな人が多いか
  • 趣味はなにか
  • 家族や身近な人とどのように付き合っているか

これらをWebサイト(HP)やSNSを通じて発信していってください。

で、これらの情報はバランスとツールが大切なのですが、それについてはこちらの記事を参照していただければと。



なぜオンラインでの発信が大切かというと、最初のアンケート結果を見て分かる通り、親は良い医者を自宅からの距離関係なく探しているからです。

要は思っているより医療機関の商圏は広いということですね。

最悪、その発信をみた人が商圏の外であっても、親(特に母親)の噂話は広がりやすいので、特定の人間にさえ刺されば、その発信は必要な人に広がっていくはずです。

もちろん、発信はオンラインだけではありません。

既存患者さんの口コミは最強のオフライン広告です。

ですので、普段から「人柄が素敵」と思っていただけるような医療体制を整えておくことをおすすめします。

その重要性についてはこちらの記事に書いています。


僕としては、子供たちの病気の予防や早期発見のためにも、患者と医療機関が「人柄」で繋がったら嬉しく思います。

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