他院の成功事例は幻想?自院ならではの未来の作り方

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こんにちは、島田(つぶやきはこちら)です。

小児歯科の成功事例を大公開!!」みたいなセミナーありますよね。

小児歯科限らず、矯正や審美の分野でも似たようなセミナーが乱立しています。

この類のセミナーに出られた方のなかで、消化不良に終わったことがある方はいらっしゃますか?

実は「良い話だったな」で終わって、自院には落とし込めないという結果になる医院さんは結構あります。

今回はこの問題について考えていくので、思い当たる節のある先生は読み進めていただければと思います。

目次

事例セミナーは隣の”芝は青く見える”典型例

僕が他医院事例セミナーに懐疑的な気持ちがあるのは、僕自身が同じような経験をしてきたからです。

僕は医療従事者ではないのですが、独立してから何度か同じ道で成功しているコンサルタントや税理士のセミナーに参加したことがありまして。

そういったセミナーに参加した受講者のなかで、セミナーの謳い文句になっているような(〇〇万円の売上など)成果を出せるのは一握りですし、その成果もセミナーだけではなく他の要因が重なっていることがほとんどです。

つまり、他事例セミナーで学べば講師と同じような成果を得られるというのは、限りなく幻想に近いということですね

この理由は後で説明しますが、同業者の事例セミナーは講師が同業者ということもあり、安心感からついつい参加してしまう方も多いはず。


と、このような話をすると「そんな他責思考だと、どんなにセミナーの内容が良くても成果は出ないだろ」とか「結局聞いた話を元に行動しない参加者が悪いんだろ」という声が聞こえてきそうです。

確かにそういう部分はあり、僕もセミナーを受け身で受講するなら価値はないと考えている人間です。

ですが、セミナーへの耐性が弱い方もいらっしゃるはずです。

なのでここではそういう方が落とし穴にハマらないように、敢えて後悔しないための心構えをお伝えできればと。

”事例”は”解”ではない

他医院事例セミナーに出ても成果が出にくい理由を端的いうと、他医院事例は”事例”でしかなくて”解”ではないからです。

よく考えてみてください。

他医院と経営条件は全く違いますよね。

経営条件とは何を指すかというと。

  • 開業年数
  • 立地
  • 患者層
  • 歯科衛生士の数
  • 歯科助手の数
  • 歯科衛生士と歯科助手の比率
  • チェア数
  • 医療設備の内容と数
  • 診療時間(日)
  • 財務状態

これらは全て各医院によって違いますよね。

それなのに「あの先生ができるなら」という単純な理由で、自院に輸入することはできないというのは誰の目からみても明白です。

ただ、経営条件が違うからといって全く無理と言っているわけではありません。

絶対真似したくなるような素晴らしい医院なら真似すればいいのです。

でもそれには、それ相応のお金や時間を費やして経営条件を満たしていく必要があります。


さらにいうと。

こういう事例セミナーに登壇する講師は、成功している分、医療や医院経営に対して熱い(少し偏りのある?)想いがある方がほとんです。

その先生の性格や人望があったから成し遂げられた、というケースは多く存在します。

何を言おうとしているかお分かりなるかと思いますが、経営条件を整えてクリアしたとしても、人間的な部分を真似ることは不可能だということです

そして人間的な部分というのは、院長先生の性格、見た目、話し方、年齢、価値観、ビジョンこれら全てです

これらは修正しようと思っても修正できないものですよね。

だから他医院の”事例”は”事例”でしかなく、”解”にはなりにくいのです。

医院が良くなる”解”はどこにあるか

結論から言うと、本当の”解”は目の前の患者さんにあります。

冒頭に出した小児歯科のセミナーを例にするなら、自院の親子患者さんが

  • 普段生活でどんなことに困っているのか
  • なぜ来たくない歯医者に来てくれたのか
  • 歯医者で治療してどんな生活を手に入れたいのか
  • 歯が良くなったら何をしたいのか

これらを徹底的に把握しましょう。

そしてそれを院長先生とスタッフの間で共有しましょう。

最後に、患者さんの想いに応えるためにできることを実践していきましょう。

要は、自院のチェアサイドでやるべきことが残っていないかという視点で考えてみてください。


ちなみに、既存の患者さんのニーズを優先して満たすのには理由があります。

それは「最高の口コミ」を生み出すためです。

医院の収益につながる、集患、リピート率(リコール率)、自費率にもっとも貢献してくれるのは口コミです

SNSでも、広告でも、ホームページでもありません。

小児歯科ならなおさら、親が医療機関を選ぶ基準は同世代の親友達から聞く口コミなんです。


そして、既存患者さんの満足度が上がると、スタッフさんの自信にもなり、医院の雰囲気はよくなります

よく他医院を真似てはみたものの、スタッフさんから猛反対を受けて頓挫したという話は聞きます。

そうやって設備投資のお金を無駄にしたり医院内の雰囲気が悪くならないように、身近なところから医院内の成功体験を広げていくことが大切です。


これを繰り返していくと結果的に、「あそこの先生が好き」「あそこのスタッフさんが好き」という最高の口コミが自然発生して、唯一無二の医院になります。

それが真のブランディングです。

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