事業の転換期こそビジョンが必要な理由

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斜陽産業の場合、業績の回復を目指して、新領域への進出や業態の変更を検討することがあります。

今回は、そのような事業の転換期を迎えたときに、ビジョンの輪郭をはっきりとさせることの重要性をお伝えしていきます。

なるべく遠くを目指したいものです。
目次

ビジョン言語化のポイント

まずは、ビジョンがどういうものかということと、事業転換期における言語化のポイントを解説します。

ビジョン言語化の難しいところ

ビジョンとは中長期的な目標であり、会社が目指すべき理想の姿をいいます。
売上目標や社員数、店舗数などの定量的な要素が含まれることが多いのが特徴です。

そして、その言語化においては、将来のある時点で、自社(自分)がどうなっていたいかだけではなく、社員やお客様にどういう影響を与えているか、を明確にすることがポイントになります。

というのも、自社(自分)だけがメリットのあるビジョンであれば、周囲の人の共感を得ることができないため、応援されることがなく、実現の可能性の低いものになってしまうからです。

ですので、ビジョンを言語化するときには、自分のビジョンが実現したときに、社員やお客様、その向こう側にいる社会の人々がどういう状態でどういう影響を受けているか、を明確することが重要になってきます。

転換期でビジョンを考える難しさ

先にビジョン言語化のポイントをお伝えしました。
なぜなら、事業の転換期でビジョンを考えるときにおいては、このポイントをクリアすることが、とてもハードルが高くなるからです。

というのも、新しい分野に進出したり、既存事業を活かしながらもビジネスモデルを変えようをするときには、まだ将来の社員像やお客様像をイメージできていないことがあるからです。

具体的にいうと、「こういう事業に手を出してこうなっていたい」、というぼんやりとした考えはあるものの、どういう社員が何人いて、どういうお客様とどのような取引を何社としているのかが、はっきりと見えていない状態です。

そうすると、先ほどお伝えした、社員やお客様にどういう影響を与えたいかというビジョンの言語化が難しくなるわけです。
人物像がはっきりと見えてない状態で、その人物像の将来の状態や影響をイメージすることは難題です。

転換期にビジョンを再定義する理由

ただ、ここで考えたいのは、そもそもビジョンが明確になっていないと、事業転換のための戦略を練ることができない、ということです。

なぜなら、ビジョンというゴールがあるからこそ、現状とのギャップを認識し、そのギャップを埋めるため戦略が見えてくるからです。

たとえば、社員になってもらいたい状態や与えたい影響を考えることで、育成計画や採用計画を立てることができます。
また、お客様になってもらいたい状態や与えたい影響を考えることで、誰に、どのような商品やサービスを届けるのか、という事業計画を立てることができます。

要するに、将来において社員やお客様になってほしい状態や与えたい影響を言語化することが事業転換への第一歩ではないか、ということです。

難易度が高いことではありますが、逆に、最初に言語化しないといつ言語化するのでしょうか。
もっと踏み込んでいえば、ビジョンを言語化しないと事業転換へのスタートが切れない、というのがお伝えしたいことになります。

また、極端な話、ビジョンが明らかになったら、「やっぱり既存事業のまま欠点を改善していくのが良い」という結論に至ることもあるかもしれません。
この場合、先にビジョンを言語化していなかったら、事業転換のために無駄な先行投資をしてしまう可能性があります。

だからこそ、先にビジョンを言語化する意義があります。

言語化のコツと注意点

とは言いつつ、ビジョンを「想い」や「想像」だけで言語化するのは難しい面もあります。

そういうときは、自分のイメージを膨らませながら、進みたい業界や分野を良く知ることが有効な手立てになります。
具体的にいうと、その領域の競合他社がどういうビジネスを行っているのか、何を大切にしているのか、何を目指しているのかを知る、ということです。

それが自社がイメージするものと違っていてもいいのです。その方向には行かない、という選択ができるからです。

このように、自社の内側にあるイメージと競合他社を掛け合わせることで、ビジョンの言語化がしやすくなることがあります。


また、ビジョンが明確にできたら、次に戦略を立てることが重要です。
ないとは思いますが、戦略なく、既存事業を捨てて一気に事業転換する、ということは現実的ではありません。

転換の過程においては、外部環境や既存事業で培ってきた自社の強みや弱みを再認識し、どういうふうに攻めれば勝てる確率が高いのか、ということをじっくり考える必要があります。

そして何より、ビジョン実現にはお金が必要、つまり財務戦略が必要です。
自己資金で足りるのか、借入が必要なのか、必要ならいくら交渉すればいいのか、を考えていくことになります。

まとめ

ビジョンは、頭のなかにはありつつも、言語化されていないから見えていないだけの場合が多いです。

言語化に力を注ぎビジョンというゴールを定めることで、それに向かって前に進むことができると考えています。

◆編集後記

今日は久しぶりに仲間内のリアルでの懇親会。
ちょっと会場は遠いですが、楽しみです。

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