「『売る』から、『売れる』へ。水野学のブランディングデザイン講義」と理念策定の共通点

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こんにちは、島田(@mshimada_tax)です。

今回はとある書籍を読んでみての気づきの共有です。

特に、これまでの学びや経験で得た考え方と通ずる点がちらほら書かれていたので、その紹介をしていきます。

目次

ざっくりと著者と内容を紹介

まずは、水野さんがどういう方かということと、書籍の内容を簡単にお伝えしていきます。

水野学さんはどんな人?

今回拝読した書籍の正式なタイトルは、『「売る」から「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』です。

簡単に水野さんの紹介をしていきます。といっても、私もこの書籍がはじめてのコンタクトだったので、あまり詳しくはないという点はご了承ください。

水野さんはロゴやパッケージのデザインを通じたブランディングの専門家です。

「クリエイティブディレクター、クリエイティブコンサルタント」という肩書きを持っています。
2016年度までは慶応義塾大学で教鞭を執られていたこともあるようです。

ご本人いわく、仕事の柱は2種類あるようです。

1つ目は、広告やロゴマーク、商品パッケージのグラフィックデザインや店舗の空間のデザイン。
2つ目は、企業向けコンサルティング。具体的には、デザインの力を使ってブランドの力を引き出し、「売る」のではなく「売れる」ように仕向けるお仕事をされているようです。

有名なところでいうと、NTTドコモの「iD」、熊本県の「くまもん」、東京ミッドタウンなどのブランディングをプロデュースされていたとのことです。

と、前置きはここまでにして、次からは書籍の内容をご紹介していきます。

書籍で伝えていること

端的にまとめると、経営者は「売る」から「売れる」を目指すべきであり、そのためにはブランディングが必須条件である、と仰っています。

では、なぜ「売る」から「売れる」を目指すべきなのか。
それは、現代は”商品が選ばれづらい”時代であるからだということです。
この点をもう少し詳しく解説していきます。

高度経済成長期はまだまだ生活のなかに不便がたくさんあり、技術もどんどん発展していくため、新商品はどれも少なからず「発明」を含んでいて、新しい商品は消費者に必要だと思ってもらいやすい時代でした。

しかし、現代はグローバル化の進行、ITの登場によって情報がものすごいスピードで流通するようになったことで、競争相手は国内から世界に広がり、いまや安くて優れた商品は山のようにあるわけです。

水野さんはこの状態を飽和状態と表現し、消費者はもはや、機能やスペックで商品を選ぶことが難しいと言及されています。

だからこそ、「ブランドをつくる」ことが大切だということです。
そしてブランドとはそのものが持つ個性や特徴、もち味を表現するものであり、これらを”らしさ”とまとめられています。

良い例でとして挙げているがApple。
Appleの製品は同じジャンルのなかで比べても安いわけではないし、スペックが飛びぬけているわけではないのに「売れる」。
その理由は、ブランディングで商品に”らしさ”を表現し、その“らしさ”が「商品がかっこいい」ということに繋がっているからだということです。

理念策定との共通点

私は普段、企業の経営理念を策定するサポートをしています。
そんな私が、この書籍を読んでみて共感した点をお伝えしていきます。
ちなみに、理念策定のメソッドは生岡直人さんから学んでいて、その学びと共通する点でもあります。

“「売る」から「売れる」へ”は、理念も目指していること

理念で得られる効果のひとつに、マーケティング効果があります。

なぜマーケティングに着目するかというと、現代では、「何を」買うかではなく「誰から」買うかが消費者の購入決定のマインドになっているという背景があるからです。

むしろ、「誰から」買うかのその「誰」が、どういう価値観を持っているかが消費者に伝わらないと選ばれないということです。

これは水野さんが仰っていた、現代がモノが飽和状態であるためブランディングが必要、ということと共通すると考えています。

マーケティングやブランディングの定義はあえて横に置きますが、重要なのは「売れる」ようになるためには、消費者と心でつながり「あの企業のものなら」「あのブランドなら」という共感を生むことが必要だということです。

理念策定と異なるのは、水野さんはそれをデザインによるブランディングを通じて目指していて、理念策定はミッション、ビジョン、バリューを言語化し、本当に伝えたいことを伝わるレベルで言葉にすることで目指す、という点だと考えています。

つまり、目指しているゴールは同じで手段が違うだけ、だということです。

企業の「目的」と「大義」からはじまる、のは理念も同じ

次にお伝えする共感ポイントについては、この書籍を読み終わって思わずツイートしてしまいました。それがこちらです。


お伝えしたいことはこのツイート以上も以下もなく、まさにこのとおりになります。

付け加えると、水野さんは企業活動をするために本当に大事なことは「自分が働くことが世の中のためになっている」という実感だと言われています。そして、その実感を別の言葉で「自己の重要感」と呼ばれています。

これらを生み出すのが企業の「目的」と「大義」であり、最初に確認したうえでブランディングを進めていくようです。

個人的には、それを確認することはクライアント企業との信頼関係の構築にもつながると思っています。
というのも、人との信頼関係を構築するためには、その人の過去から、大切にしていることや人となりを知ることが重要だからです。

この点で、「目的」を明らかにすることは過去を紐解くことになるので、これを丁寧に聞いて理解すると、信頼関係が生まれやすくなると考えています。

理念策定は信頼関係がなければできないため、「目的」と「大義」の言語化をファーストステップで行うことには重要な意義があります。
この点が、水野さんのスタンスと似ているのではないかと推測しています。

まとめ

水野さんのような全く異なる得意分野をお持ちの方が、経営コンサルティングに関わり、共通するこだわりがあることを知ることは非常に貴重な学びになりました。

本は「新しい発見」ではなく、「重要事項の再確認」のきっかけにもなります。

◆編集後記

また鼻かぜを再発。
ここまでくると、やはり花粉症かもしれません。

◆家トレ日記

逆立ち腕立て10回×3セット
スクワット50回

◆ 1day1new

ワンピース105巻

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