【note】フリーランスのお金と暮らしの話

ビジネスはWhy→What→Whyの順番で

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こんにちは、島田(@mshimada_tax)です。

どんなビジネスをするのか、を考えるときに必ずといっていいほど議論になるのが、やりたいこと(Why)起点で考えるのか、できること(What)起点で考えるのか、ということ。

これに関しては、できること(What)起点で、その次にやりたいこと(Why)の順番、というのが”今の”私の持論です。

(”今の”と言っているのは、過去にやりたいこと(Why)が先と考えていた時期があるからです。)

この順番である理由もあとで詳しくお話ししますが、私がその前の段階でもうひとつ必要だと考えているのが、なぜビジネスをするのか(Why)です。

つまり、できること(What)かやりたいこと(Why)の2要素を考えるのはもちろん大切なんだけれども、そもそもなぜビジネスをするのか(Why)を加えた3要素で考えるべきだということ。

もう一段階増えてややこしい、と思われるかもしれませんが、最初のなぜビジネスをするのか(Why)があることで、変な寄り道をするリスクを抑えることができますし、行動が早くなることで成果を上げやすくなります。


そこで、この記事では、なぜビジネスをするのか(Why)を、最初に考える理由をお伝えしたうえで、できること(What)かやりたいこと(Why)の順番についてお話ししていきます。

目次

なぜビジネスをするのか(Why)

よく議論の的になっている、できること(What)が先か、やりたいこと(Why)が先か、は自分でビジネスをするという覚悟ができたあとの話です。

ですので、この2要素では、ビジネスをすることが自分にとって適切なのか、という大前提は考えられていないんですね。

どうしてこの大前提を先に固めておく必要があるかというと、自分でビジネスをすることだけが正解ではないからです。
至極当たり前のことを言っていますが、起業すれば必ず理想の自分になれる、というわけではありません。

ちなみに、よく起業する理由として「挑戦したい」だとか、「成長したい」だとか、を見聞きしますが、これでは大前提が固まっているとはいえないので要注意です。

新しいことに挑戦するだけなら転職でもいいはずですし、今の会社の他の部署に転属するでもいいはずです。
成長も同じことがいえます。


本当に考えるべき大前提は、理想の状態です。

理想の状態と現在の状態を比較したときに、今のままでは理想の状態を実現することができない、というときに、その一つの手段としてビジネスをする、という選択肢が生まれてくるわけで。

ですので、「挑戦したい」だけではなく、「挑戦した結果どうなっていたいのか」「挑戦とは何ができていたら挑戦していることになるのか」を言語化することが先決です。

言語化をしてみて、やっぱり今は自分でビジネスを起こすタイミングではない、とか、自分でビジネスをするのは最善の手ではないということが分かったらそれでいい、というのが自論になります。


もう一つ、なぜビジネスをするのか(Why)を先に考えるべき理由があります。

それは、ビジネスをするにあたって必要になる大量行動の起点をつくるためです。

世の中的には「後先考えずとりあえず大量行動」というメッセージが飛び交っていて、それ自体が間違っていることだとは思いませんが、そのメッセージだけで行動できるのは右脳派に近い人間なんですね。

これ対して、左脳派の人間は一定のロジカルシンキングを経ないと行動に移せない生き物です。

こういった左脳派の人間が大量行動をして成果を上げていくために、なぜビジネスをするのか(Why)は重要な動機になります。

したいこと(Why)よりできること(What)

1つ目の関門である、なぜビジネスをするのか(Why)の言語化を経て、それでも自分でビジネスをするという決断をした場合は、できること(What)、若しくは、やりたいこと(Why)のどちらかを起点にして、ビジネスの領域を決めていくことになります。

冒頭で、できること(What)が先で、次にやりたいこと(Why)という順番が、今の私の自論だとお伝えしましたが、この順番はどちらを優先するか、ともいえます。

この2要素をそれぞれ縦と横の軸の図で表すとこのようになるかと。


この図は私の師の一人から教えていただきましたが、教科書的に有名なものかもしれません。

見ていただいてわかるとおり、縦軸ができること(What)、横軸がやりたいこと(Why)です。

4領域ができあがりますが、このうちどの領域のビジネスをしていくかがポイントです。

まず、下半分の他人の窓と趣味の窓では、稼ぐことはできませんので論外になる、ということに異論はないかと。

問題は、黄金の窓とプロの窓のどちらで勝負するのか、です。

プロの窓は、できること(What)であり、かつ、したいこと(Why)の領域なので、ある意味最強です。

この領域にいるのは、大谷選手やイチロー選手といったスター選手や、仕事が趣味になっているような人達です。

その人達は、恵まれた体格やセンス、性格を持ち併せているのが特徴で、この領域で仕事ができれば成功すること間違いなし、と評価されます。

で、全ての人間がプロの窓で仕事ができればいいのですが、それは難しいですよね。
プロの世界で戦えるような才能や、生まれながらの武器をもっているのは極少数派です。


じゃあ、プロの窓で戦えないその他大勢の人達はどこで戦うことができるのか、というと、それが左上の黄金の窓になります。

黄金の窓は、できるけど積極的にしたくはない、という領域のビジネスです。

たとえば、料理の腕は周りから褒められるけど、本人はそれほど料理には興味がないケース。

そのような場合に、本当にしたいことは料理ではないけれども、周りからの評価の高いという理由でシェフの仕事をしていれば、黄金の窓でビジネスをしていることになります。


ただ、心配なのは、したくない仕事を続けられることができるのか、ということ。
この点に関しては、黄金の窓で仕事をすると、次のような循環ができます。

  • したくないけどできる
  • 褒められる
  • またやってみる
  • スキルが上がる
  • 稼げるようになる
  • したくないがしたいに変わる
  • 次のしたくないけどできることを見つける


つまり、最初はしたくないかもしれないけれども、人から感謝されたり褒められたりすることで、よりできるレベルが上がり、それなりに稼げるようになって、したくないと思っていたことがしたいに変わる、ということです。

いわば黄金の窓は、プロの窓では勝負できない一般人が勝負できる唯一の領域です。

先ほどできること(What)を優先する、といったのは、図の上側が稼ぐことができる領域の条件だからです。

逆に、したいこと(Why)を起点にすると、右側のプロの窓か、趣味の窓が選択肢になってしまいます。

プロの窓で勝負する難しさは先ほどお話ししたとおりですが、趣味の窓はどれだけしたいことであっても、自分よりもレベルが上の人が多いので、出番が減り、スキルも上がらず稼げない領域になります。

できること(What)のレベルを上げる

前項で、したいこと(Why)よりできること(What)を優先する理由をお伝えしましたが、ということは、できること(What)のレベルが高ければ高いほど勝負で勝てる確率は高くなるわけです。

そして、できること(What)は、「得意なこと」と「許可されていること」の2つに分解できます。

「得意なこと」とは、人から褒められたことがあるものです。

ちなみに、知っているレベルでは「得意なこと」とはいえません。
だれかの役に立ったり、注目されたりしてはじめて、「得意なこと」といえます。

そして、「許可されていること」とは、いわゆる資格制度があるものです。

医療は医師免許を持った医師しかできませんよね。


このように考えてみると、できること、にもレベルがあることが分かります。

というのも、「得意なこと」は誰でもひとつやふたつは持っているはずです。

生まれてからこれまでで、一度くらいは、「こういう仕事は早いよね」とか「こういうセンスあるよね」といった言葉をかけられたことはあるかと。

いっぽうで、「許可されていること」は誰でも均等に持ち合わせているわけではありません。
それなりの資格試験だったり、経験を経ないと許可は下りないものです。

ということは、参入障壁的には、「得意なこと」よりも、「許可されていること」のほうがハードルは高いといえます。

「得意なこと」だけでは差別化できないと感じたら、「許可されていること」を求めるように資格の勉強をする、という順番があるのは、このようなハードルの違いによるものです。

そういった意味で、

  • 「得意なこと」だけがある人
  • 「許可されていること」がある人
  • 「許可されていること」が「得意なこと」である人

というように、できること(What)には3つのレベルがあることがわかります。

そして当然のように、1つ目より2つ目、2つ目より3つ目のほうが差別化が容易にできて、稼げるビジネスであることはいうまでもありません。

ですので、自分のなかの棚卸しをするときには、「得意なこと」と「許可されていること」の両方の視点から洗い出して、両者が重なっている領域がないかを探っていくことをおすすめします。

まとめ

どんなビジネスをするのかの検討は、起業を考える人であれば必ず通る道です。

下手に周りの意見に流されないためにも、この際に、自論を整えてはいかがでしょうか。

  • できること(What)と、やりたいこと(Why)のどちらが先かを考える前に、なぜビジネスをするのか(Why)を加えた3要素で考えるべき
  • 一般人は、できること(What)を優先して、できるけどしたくはないこと、の黄金の窓の領域で勝負する
  • 「許可されていること」が「得意なこと」であれば、できること(What)のレベルは高くなる

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