【note】フリーランスのお金と暮らしの話

売上債権と買入債務の回転期間のバランス

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資金繰りの管理の難易度が上がる要因のひとつに、掛け取引があります。

商慣習上、日常的に行われている切っても切れない取引であるため、代金の回収や支払状況を適切に把握し、お金の出入りのタイミングを見える化しておくことが重要になります。

お金の管理は大事。
目次

売上債権の回収の早さをみる

掛け取引は、売上で発生するものと、仕入れで発生するものの、大きく分けて二つあります。
まずは、前者の発生から回収までの早さを測る指標についてみていきます。

売上債権とは?

売上債権とは、受取手形や売掛金をいいます。
これらは、回収していない自社の売上代金です。言い換えれば、売った相手に対して、自社が支払いを待ってあげている代金です。

受取手形や売掛金がどのくらい残っているかは、貸借対照表で確認できます。
場所でいうと、一般的はこの辺りに表示されているはずです。

では、売上債権が資金繰りにどのような影響を与えるのか。
一般的に、商売は、「仕入れ→加工→売上」で投資したお金を回収できるシステムで成り立っています。
つまり、最後の売上になってやっと利益を上乗せしたお金を手に入れることができるということです

そのため、売上代金を回収するまでの期間が長くなればなるほど、お金が持ちだしになっている期間が長くなることを意味します。
だからそ、資金繰り的には売上債権はできるだけ早く回収し、多額に積みあがらないように管理や交渉をすることがセオリーです。

売上債権回転期間で回収の早さを測定


この売上債権の回収の早さを表す指標を、「売上債権回転期間」といいます。

売上債権回転期間=売上債権の合計額÷(売上高÷365日)

前半の売上債権の合計額は、貸借対照表の受取手形と売掛金の合計額です。
後半の(売上高÷365日)は、一日当たりの売上高を算出しています。

つまり、この算式では売上債権を回収するまで何日かかったかを表しています。
たとえば、売上債権の合計額が300、売上高が10,000の場合は、

売上債権回転期間=300÷(10,000÷365日)=10.95日

となります。
この場合は、売上代金を回収するまでに、10.95日待ってあげているということを意味します。

買入債務の支払いの早さをみる

続いては、仕入れで発生する掛け取引の支払いまでの早さを測る指標をお話していきます。

買入債務とは?

買入債務とは、支払手形や買掛金をいいます。
これらは、まだ支払っていない仕入代金です。言い換えれば、仕入先が自社の支払いを待ってくれている代金です。

支払手形や買掛金がどのくらい残っているかは、売上債権と同様に貸借対照表で確認できます。
ただ、場所は左右反対側に表示されています。

支払手形や買掛金は、先ほどの商売の「仕入れ→加工→売上」の流れで言うと、最初の取引で発生します。
したがって、売上でやっと投資した資金が回収されることを考えれば、なるべく遅く支払ったほうが資金繰りは安定するということになります。

買入債務回転期間で支払の早さを測定

買入債務の支払いの早さを測定する指標を、「買入債務回転期間」といいます。

買入債務回転期間=買入債務の合計額÷(仕入高÷365日)

前半の買入債務の合計額は、貸借対照表の支払手形と買掛金の合計額、
後半の(仕入高÷365日)は、一日当たりの仕入高を算出しています。

つまり、この算式では買入債権を支払うまで何日猶予をもらったかを表しています。
たとえば、買入債務の合計額が200、仕入高が8,000の場合は、

買入債務回転期間=200÷(8,000÷365日)=9.12日

となります。
この場合は、仕入代金を支払うまでに、9.12日待ってもらっていたことを意味します。

両者の回転期間を比べる

売上債権はなるべく早く回収し、買入債務はなるべく遅く支払うことが資金繰りが安定する王道です。
つまり、構図的には、

売上債権回転期間<買入債務回転期間

が、理想的と言えます。
先ほどの例だと、売上債権回転期間10.95日>買入債務回転期間9.12日なので、支払いが少し先行しているということを意味します。

ただ実際は、一般的に製造業を代表に多くの業種で売上債権回転期間のほうが長くなります。
特に製造業の場合は、原材料を仕入れてから加工・組立、検品、出荷等の様々な工程があり、売上までに時間を要するからです。

反対に、小売業など、現金取引の割合が多い業種では、買入債務回転期間のほうが長くなる傾向があります。

いずれにしろ、売上や仕入れの取引を行った時点に着目する損益計算だけではなく、掛け取引による入金と出金の期間のズレを加味した収支計算を行うことが望ましいと考えます。

まとめ

売上債権の回収と買入債務の支払の回転期間を見える化することが、資金繰りの現状把握の第一歩につながります。

・売上債権回転期間=売上債権の合計額÷(売上高÷365日)
・買入債務回転期間=買入債務の合計額÷(仕入高÷365日)
掛け取引による入金と出金の期間のズレを加味した収支計算を行う

◆編集後記

昨日は配信予定のメルマガをスタバで書いてみました。
気分が乗って執筆スピードが上がるかと期待しましたが、変わりませんでした。

◆家トレ日記

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◆ 1day1new

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