先日勉強会で、改めてマーケットの開発の考え方について触れる機会がありました。
そこで、今回はマーケットの開発に不可欠な自社の「強み」を深堀りしていきます。

「強み」とは何か?
経営において、「強み」という言葉は、SWOT分析をする際に最もよく出てきます。
SWOT分析の4観点のうちのStrength(強み)を構成するもので、
自社そのものの長所や得意なことを集約したものです。
SWOT分析についてはこちらをご参照ください。

ここで、注意したいことが「強み」の範囲です。
定義ともいえます。
何かというと、「強み」=「特徴」ではないということです。
例えば、オフィスが新しくてきれいという「特徴」があるとします。
ただ、これが業績に結び付かないと、「強み」ではありません。
「それは、社員さんは働きやすいですね。幸せですね。」
といくら周りからの評判がよかったところで、
業績が上がらなければ、地代家賃(固定費)だけが増えて、
収支にとっては悪影響かもしれない、ということです。
また、伝わらない「強み」は、「強み」にはならず、「特徴」になってしまいます。
例えば、目に見えない社風も「特徴」レベルである可能性があります。
よく見聞きする「風通しのよい職場です。」で、
仲の良さをアピールしたところで、相手に価値が伝わるかと言われると、そうではないケースも多いでしょう。
言い換えれば、自己満足で、相手に価値が伝わらないものは、
「強み」ではないということです。
反対に、業績の向上につながり、相手に価値が伝わるものが、
「強み」になるということです。
「強み」を引き出す手段
「強み」はどんなに小さなことでも言語化することをおススメします。
経営資源が少ない中小企業にとっては、「強み」の存在そのものが大きな武器になるからです。
0と1では雲泥の差が生まれます。
そのため、質もさることながら量も必要になります。
当然、まずはヒト、モノ、カネ、組織の観点から、自問自答します。
ただ、それだけだと煮詰まる可能性が高いので、次の方法がおすすめです。
お客様の声を集める
手っ取り早いのは、既存のお客様から直接「強み」を集めることです。
BtoCの事業なら、お客様アンケートなどを使って比較的簡単に集めることができるのではないかと考えています。
BtoBの事業でも、取引先の責任者になぜ自社を選んでもらえたのか、を聞いてみることをおススメします。
なぜなら、それが事実であり、正当性があるからです。
お客様や取引先がおっしゃってくださったことは紛れもない事実として未来永劫残りますし、
自社が訴えるより客観的なデータです。
(本論からはずれますが、お客様に自社から買った理由を聞くことで、副次的な効果があります。
それは、お客様自ら買った理由を言葉にすることで、良さを再認識し、自分自身の決定を正当化するきっかけになることです。)
社内関係者からの声を集める
そして、社員や他の役員といった、社内関係者からの声を集めることも重要です。
社員や他の役員は、経営者とは違う環境で、違う立場で経営に携わっています。
ですので、こういった方たちの生の声は貴重な材料になります。
社長より現場の社員の方が、お客様や取引先と関係性が深い、ということもあるでしょう。
何より、
「弱み」を聞くのとは違い、「強み」はポジティブなアイデアなので、
どちらかというと聞きやすいのではないかと思います。

競合他社と自社の「強み」をぶつけ合う
このようにして「強み」を言語化したら、
他社の「強み」と自社の「強み」を比較して、自社の「強み」の性質を明らかにすると良いでしょう。
これが自社が勝負できる「強み」であるからです。
そのときに活躍するのが二軸思考です。
とてもシンプルな例として、
縦軸を商圏の「地域密着」「全国展開」
横軸を商品の「高品質・ 少量」「廉価版・多量」
で表すと、次のようなイメージになります。

そして、この作業を視点を変えながら何度もトライすることで、
差別化できる「強み」が見えてきます。
ここでも注意したいのが、その「強み」が、
「お客様や顧客にとってどのような価値があるのか」
を常に念頭に置くことです。
自己満足は「強み」ではありません。
まとめ
今回は差別化の基礎である「強み」にフォーカスしました。
結局は、市場は相対評価(誰かと誰かを比べて買う)なので、
これを丁寧に明らかにすることがポイントだと考えています。
◆編集後記
昨日はすき焼き。
地元の氷見うどんをしめにたらふく食べました。
◆家トレ日記
BOOST ATHRETES
2分で大胸筋を最大限までデカくする胸筋トレ!【宅トレ】1日2分だけシリーズ
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◆ 1day1new
佐賀牛すき焼き
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