【note】フリーランスのお金と暮らしの話

中小企業こそSWOT分析

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経営に関わっている者であれば誰しもが一度は聞いたことがあるSWOT分析。
論理点的な戦略策定の手法としての有用性を改めて整理してみました。

一枚にまとめてあると金融機関さんも見やすいですし、自分も振り返りやすいのでおススメです(※画像はあくまで一例です)
目次

なぜSWOT分析なのか

ニーズにマッチしているから

簡潔にいうと、SWOT分析が事業内容や将来性といった非財務項目の言語化に有効だからです。
時代背景的に、特に融資において決算書からは読み取れない、会社の非財務項目の情報に重きを置かれる流れがあることは、経営計画書の概要を整理する過程でお伝えしてきています。

改めて、経済産業省が公表している企業の健康診断ツール「ローカルベンチマーク」の中の非財務項目の4つの視点を改めてみてみます。

【引用】経済産業省HP:https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/

このうち、SWOT分析を活用することで、特に②事業、③企業を取り巻く環境・関係者、④内部管理体制を検討することができると考えています。
ちなみに、①の経営者の部分は、経営理念・ビジョン、経営哲学・考え・方針など、SWOT分析等の戦略策定の過程で出るものというよりは、経営者の思考や感情の整理という側面があると考えています。

中小企業に適しているから

経営分析の手法はSWOT分析のほかに様々あります。
例えば、「5FORCE分析」、「PEST分析」、「3C分析」、「PPM分析」といったものです。
これらはどれもメインは内部(自社)ではなく、外部環境を分析する手法です。

ここからは、敢えてSWOT分析が中小企業に向いていると考える理由をお伝えします。

コストがかからないから

上記で紹介した手法で重点的に外部環境分析を実施しようとすると、多大なコストがかかる場合があります。
それは、調査会社に市場調査や統計情報を依頼した場合です。

大企業と比較して資金力が乏しく、ましてや新規事業をはじめるにあたって経営計画を作成する場合は、余裕資金はないわけなので、中小・スモールビジネス経営者が取り組みやすい手法であると言えます。

簡便でバランスが良いから

複雑な理論があり、理解までそれなりの座学が必要となる手法に比べて、考えるべき視点がわかりやすく、検討しやすいと言われています。

そして、後ほど記載しますが、外部環境の分析と内部環境の分析を半分ずつ考えるため、しっかりと自社内部の現状を鑑みた実行可能性の高い(現実的な)戦略を練ることができるという特徴があります。

大手や競合との差別化ができるから

自社内部の状況を整理し、言語化する過程があるため、他との差別化がしやすくなります。
例えば、外部環境分析のみだと、「将来的に消費者や社会や政治がこう変化する」、「競合他社がどうなる」といった条件は、同じ業種の場合、結論が似てきてしまいます。
ここに自社の強みと弱みを掛け合わせるSWOT分析だと、オリジナルの戦略を見つけられるようになります。

SWOT分析は2段階が基本

その①:4つ要素を言語化する

  1. 自社内部の強み「Strength」=S
    →良い点ではなく、「機会」に使える「強み」となる具体的な経営資源(ノウハウ、知的財産、人材、設備、外部ネットワーク、システム等)
  2. 自社内部の弱み「Weakness」=W
    →悪い点ではなく、せっかくの「機会」があっても、自社の経営資源がなく、それを取りにいけないため何とか克服しなければいけない具体的な不足部分
  3. 外部環境でポジティブな可能性を示す機会「Opportunities」=O
    →ニッチな市場、ニッチニーズの可能性や今後の伸びしろ、新たなニーズ等
  4. 外部環境でネガティブな可能性を示す脅威「Threat」=T
    →自社の努力ではどうしようもない、市場環境の悪化、競合激化、行政等からの制限(戦争やコロナもここです)

    【参考】嶋田利広・篠崎啓嗣・松本一郎・田中博之・大山俊郎著:「SWOT分析を活用した【根拠ある経営計画書】事例集」p.17

この頭文字を並べてSWOT分析と言われています。

その②:4つ要素を掛け合わせる

そして、その①で言語化した4つの要素を掛け合わせます。
これをクロスSWOTといいます。
この段階でオリジナルの戦略と具体策を抽出することができます。

【参考】嶋田利広・坂本力・尾崎竜彦著:「SWOT分析による経営改善計画書作成マニュアル」p.30-31

SWOT分析の効果

上記でも参考にしている書籍で、SWOT分析のメリットや効果が列挙されていますので、ご紹介します。

  1. 「積極的に実行すべき具体策」「致命傷回避のための喫緊の具体策」が見えてくる
  2. 自社の中期ビジョンと、中期までに解決せねばならない課題が見えてくる
  3. 金融機関に提出する「実現可能性の高い抜本対策」の入った経営改善計画の基礎資料ができる
  4. 頭で考えていた方向性や対策が整理でき、その対策が数値や行動計画まで流れるように視覚化できる
  5. 重点的に投資すべき戦略項目や人材配置の項目がはっきりする
  6. SWOT分析の検討過程が最高の後継者教育・管理者教育になり、危機感の共有化ができる
  7. 自社の問題点と外部環境を冷静に分析することで、「独りよがり・独善の発想」を修正できる
  8. 重点顧客・重点商材ごとの詳細な販売対策や販売戦略が決まり、感覚論ではなく理論的な対策を整理しやすくなる
  9. 「このまま無策で行けばどうなるか?」が整理でき、業績悪化の防止策を数値化でき、理にかなった経営計画になる
  10. 生き残るために必要な「具体策が明示され、それがやれるための作戦や方法論を細かくつめていくことで、実行策の高い対策になる
  11. 行動計画まで作成されることで、定期的にモニタリングでき、「作りっぱなし」「決めっぱなし」にならないように定期定期チェックできる
  12. 方針と戦略が決められることで、経営者のやる気が生まれる

【引用】嶋田利広・坂本力・尾崎竜彦著:「SWOT分析による経営改善計画書作成マニュアル」p.24

列挙されている12項目のうち、オレンジ色でハイライトした項目は、経営計画書をそもそも作ったことがない、自社に経営計画書がない会社が特に感じやすい効果だと考えています。
理由は、自社の本質的な問題が見えておらず、対処療法ばかりに時間とお金を使っている特徴があるからです。

まとめ

今回は経営計画書の作成で必ず盛り込んでいるSWOT分析の概要についてお伝えしました。

SWOT分析は中小企業が取り組みやすい、事業内容や将来性の言語化ツールです。
今回の中で参考にしている書籍などを活用しながら、アウトプットしてみることをおススメします。

◆編集後記

私もこの記事を書きながら、自社のクロスSWOTを見直していました。
大きく変わっていはいませんが、言葉のニュアンスを今の状態としっくりくるように修正しました。

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