「管理職になりたくない」
これが理由で、期待の若手が管理職へ昇格する前に辞めてしまうケースを見聞きします。
では、それが常態化している組織はどういう特徴があるのか、ということを今までの経験をもとに考えてみました。
ロールモデルがいない
先日の記事では、「人が集まる会社の特徴」と題し、人手不足に悩まない会社の特徴を3つご紹介しました。
その中で、入社前の人間の立場からすると、「こういう未来が得られる」というロールモデルが既に会社内に見つかれば、応募のきかけになる、というお話をしています。
今回お話するはその逆です。
つまり、管理職にロールモデルがいないから、昇格前に組織から離脱してしまうということです。
改めて、ロールモデルとは、「自分はこうなりたいと思える未来の姿」をした人物です。
それに当てはまる人物が管理職にいないと、自分の未来が不安になるのは当然のことです。
現実問題として、若手社員から人気のある先輩社員ほど、管理職になった瞬間に辞めてしまう状況が続いている、ということがあります。
言い換えれば、残っている管理職が、創業当時や先代社長の時代から在籍しているベテランばかりになっている、ということです。
決して、ベテラン管理職が良い、悪いということを伝えているつもりはありません。
ただ、人は境遇が似ている人物が成長し、成功を掴んでいる現実をみることで希望を持つことができます。
その意味で、若手社員からすれば、先輩社員が管理職で活躍している姿に、より共感しやすいのではないかと考えています。
マーケターの服部慎也さん(@FACTDEAL)の言葉を借りれば、
・誰かの過去に共感しているときは「この人にもこういうときがあったんだ…」という安心感を得たいとき
・誰かの現在に共感しているときは「自分もこうなれるかもしれない」という希望を得たいとき
ということです。
この考え方は、マーケティングだけではなく、組織育成にも活用できるのではないでしょうか。
人のマネジメントがうまくいっていない
管理職は、売上のマネジメントだけではなく、人のマネジメントをすることになります。
前者の予算を立てたり、見積もりを作ったりするほうは、経験を積めば問題ないでしょう。
問題なのは、後者の人のマネジメントです。
というのも、人のマネジメントをするためには感情の部分で克服しなければいけない部分があるからです。
どういうことかというと、とりわけ部下からの目が気になり、任せるべき仕事を任せることができない、ということがあります。
特に、実務力が高くて管理職候補になっている人は要注意かもしれません。
自分の力で評価を得てきた社員は、今までは上からの評価だけを気にして仕事に注力すればよかったものの、
その一方で、
部下や後輩とコミュニケーションで工夫する機会が少なかったため接し方がわからなくなっている、というケースを見聞きします。
そのような社員が管理職を敬遠してしまう理由もわかります。
だからこそ、最初にご紹介した過去記事で書いたように、「育てる」文化が浸透している組織は強いといえます。
共感できる価値観がない
管理職になると、会社の顔として表舞台に立つことが多くなります。
たとえば、営業にいったり、採用活動をしたり、会社の代表として呼ばれて人前で話をしたりする、といったことです。
このような活動は、会社の看板を背負うことになるため、会社全体の利益や方向性を考慮して動かなければいけません。
つまり、会社が、
・何を目指しているのか
・何を大切にしているのか
ということを理解しておく必要があるということです。
むしろ、管理職になる前の人の立場からすれば、これらが分かっていて、なおかつそれを自分事として落とし込めていなければ管理職になるモチベーションが湧かないことになります。
また、この「何を目指しているのか」と「何を大切にしているのか」が言語化されていない、若しくは、経営者だけ理解しているにとどまり、いきわたっていない組織は気をつけなければいけません。
というのも、
管理職になる人だけではなく、一般社員に関しても、感情や思考の部分で共感してもらえる言葉が言語化されていなければ、最終的に待遇面で判断されがちだからです。
中小企業は待遇面でライバルに勝とうとしても限界があります。
だからこそ、「何を目指しているのか」と「何を大切にしているのか」を組織に浸透させ、それに共感してくれる管理職を育てることが必要なのではないでしょうか。
まとめ
人手不足の時代であるからこそ、期待や人望のある人材が会社に貢献してくれるような組織を醸成する重要性が益々高まってきているといえます。
管理職になりたがらない人が多い会社の特徴
・ロールモデルがいない
・人のマネジメントが苦手がうまくいっていない
・共感できる価値観がない
◆編集後記
今日は久しぶりに快晴で日光浴も最高でした。
ただ極寒。
家の給湯器に凍結防止マークが点灯していました。
◆家トレ日記
逆立ち腕立て10回×3セット
◆ 1day1new
確定申告無料相談会担当
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