【note】フリーランスのお金と暮らしの話

設備投資の生産性を把握し、上げる方法

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設備投資は、全業種に関わる投資行動です。
というのも、いまでは建物や機械装置だけではなく、IT化といったシステムへの投資が当たり前になっているからです。
ここ最近のトレンドでは”DX”がありますよね。

そこで、今回は設備投資による生産性の変化を検証するための方法をお話ししていきます。

少額だけど立派な設備投資
目次

設備投資の生産性を測る指標

生産性とは、社員1人がどれだけの付加価値の創出に貢献しているか、を意味しています。
算式で表すと、このようになります。

生産性(1人当たりの付加価値額)=付加価値額/社員数


付加価値額とは、企業が事業活動を通じて世の中に新しく生み出す価値をいいます。
簡便的な算式で表すとこのようになります。

付加価値額(控除方式)=売上高ー(材料費、部品費、外注費、仕入原価)


生産性に関する全体的な話と、付加価値がどういう仕組みで生まれているかはこちらの別記事で解説しています。


今回は、設備投資に関わる生産性に焦点をあてていきます。
とはいっても、起点は同じで、1人当たりが生み出す付加価値額をどれだけ上げていくかがポイントになるのですが、設備投資に焦点をあてるとこのような算式に分解できます。

生産性(1人当たりの付加価値額)=(設備投資/社員数)×(付加価値額/設備投資)

見てお分かりになるとおり、前半の分子と後半の分母が同じ「設備投資」なので、結果として「生産性=付加価値額/社員数」を計算していることになります。

そして、前半の「設備投資/社員数」を設備投資率、後半の「付加価値額/設備投資」を設備投資効率といいます。
これらの2つの要素が下がれば生産性は下がるし、逆に2つとも上がれば生産性は大きく飛躍することになります。

ということで、次からはそれぞれをどのようにして上げていったらいいのか、という具体策をお伝えしていきます。

設備投資率(1人当たりの設備投資額)を上げる

「設備投資/社員数」は、いわば社員1人当たりどれくらいの設備投資を割り当てているか、を意味しています。
この分数を上げるためには、分子である設備投資を増やすか、分母である社員数を減らすことになります。

まずは、分子の設備投資がなぜ生産性の向上に寄与するかを理解しておかなければいけません。
言わずもがなことではありますが、特に昨今は、ITを駆使した機械設備や装置の導入によって、省力的、省資源的、かつ高精度にものづくりをするとができます。

また、その恩恵は、ものづくりをする製造業だけではなく、バックオフィスの業務効率改善などで全業種にわたります。

つまり、設備投資は付加価値の根本である生産を増大させるための基本行為である、ということです。

さらには、設備投資の種類も生産性に影響します。
具体的に言うと、老朽設備を最新設備に更新して、生産能力を維持したり高めたりする設備投資と、新規事業、事業転換、多角展開のための設備投資があるということです。

もちろん、リスクはありますが、後者の設備投資のほうがより生産の増加が期待できます。
どちらか一方、ということではなく、両方の設備投資のバランスをとることが重要です。


次に分母の社員数を減らす、ということについてですが、積極的にリストラをすべき、ということではありません(財務的にリストラがやむを得ない場合もありますが)。

手待ち時間が多い社員がいれば、業務分担を見直したり、配置転換をしたりして、付加価値を生む環境を整えるということが重要です。

過剰な人員は財務を圧迫するだけではなく、社員の士気の低下にも影響します。「別に頑張らなくてもいいんだ」という環境に身を置かせてしまっているからです。

設備投資効率(設備投資の回転率)を上げる

設備投資が生産を増やすための必須条件とはいえ、どんなに設備投資を行ったところで、それが付加価値という成果を生み出していなければ意味がありません。
むしろ、投資額を回収できない設備投資は財務を圧迫することになります。

そこで、次に重要になるのは、設備投資がどれだけ効率的に付加価値を創出しているか、という指標です。それが「付加価値額/設備投資」になります。

分子の付加価値額は、販売価格(売上高)を上げ、変動費(材料費、部品費、外注費、仕入原価)を下げることで大きくなるため、商品力が勝負になります。

そして、分母の設備投資は、算数的には小さいほうがよいのですが、なければ生産はできないため、付加価値額の増加の見込みに見合った設備投資を行うことが重要になります。

したがって、事業計画を立案するときには、設備投資計画も忘れずに考えましょう。
事業を拡大していく計画を見据えているにもかかわらず、手段である設備投資がなければその計画の実現可能性は低くなってしまいます。

逆も然りで、過剰な設備投資は財務を圧迫することに加えて、現場の動線が悪くなったり、システムの動作が重くなったりと、副次的な悪影響を及ぼす可能性があることに留意が必要です。

まとめ

設備投資は一般的に大きい金額が必要になりますが、その分、ヒットすれば大きな効果を生み出します。

まずは今回紹介した指標を使って、過去3か年分の推移を検証してみてください。
そして、現状を把握し、問題があれば改善計画を立てて実行していただければと思います。

◆編集後記

ここ数日気温が低いような気がしますが、家の前の桜は少し花が開いてきました。

◆家トレ日記

逆立ち腕立て10回×3セット
1分間HIIT

◆ 1day1new

銀のさら 白魚の軍艦

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