【note】フリーランスのお金と暮らしの話

税理士を最大限活用するためのチェックポイントとは?

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こんにちは、島田(@mshimada_tax)です。

先週末、仕事がてら地元の富山に帰っていたのですが、若手経営者の方と色々話す機会がありました。

そこで、今の顧問税理士へ思うことを聞いて回ってみました。

結構な方々が口々にされるのは、「可もなく不可もないです」といった感想でした。

この時点で同じ税理士としては背筋がピンとなるような気分でしたが、思い切ってどういうところに不満があるのかを具体的に聞いてみたんですね。

そうすると、あるひとりの経営者の方から、当期は黒字着地だと思っていたけれども、決算後に蓋を開けてみたら赤字で銀行に対する説明に苦労した、というエピソードを聞かせていただきました。

その方からすれば、毎月試算表を作ってもらっているんだから、赤字になりそうなら事前に分かるはずだと思っていらしゃったようです。

もちろん、その顧問税理士がいない場での話なので、誰が正しいとか間違っているとかを言うつもりはありません。

ただ、少なくとも将来の起こり得る状態の予測を教えてほしい、というニーズはあるということが分かりました。

その他にも、顧問料を払っているけど訪問に来てくれない、資金繰りを作ってくれない、という声もありました。


ここで重要なのは、こういったお客様の期待と税理士が提供するサービスとのギャップはゼロにはできないものの、減らす努力はしていくことです。

この記事を読んでくださっている事業者さん(つまり税理士の顧問先さん)の立場からすると、そのギャップを減らすことができれば、よりよいサービスを受けることができるはずです。

そこで、今回はなぜお客様の期待と税理士が提供するサービスとのギャップが生じるのか、どうすればそのギャップを減らすことができるのかをまとめていきたいと思います。

目次

期待ギャップが生じる理由

期待が伝わっていない

そもそもお客様が税理士にして欲しいことが、税理士に伝わっていない可能性はあります。

というか、これは事実です。

というのも、Xをみていても、「こんな些細なことを税理士に聞いていいのだろうか」と悩まれている事業者さんや経理担当者さんが実際にいらっしゃるからです。

これはまさしく、本当は税理士に相談して解決策を聞きたいというニーズがあるけれども、そのニーズが税理士に伝わっていないケースですよね。

あとは、先ほどの例で言うと、毎月訪問して欲しいと思っていてもなかなか言い出しづらい、資金繰り表も作って欲しいと言ったら面倒くさがられないか不安、という理由で、税理士側がお客様のニーズを把握できていない可能性は大いに考えられます。


ではこういうときにどうしたらいいのか。

こればっかりは顧問税理士に直接伝えてみるしかありません。

ただ、税理士もお客様からの要望に対して、最初からそっけない態度をとることはないでしょう。

もし対応してくれない場合は、次の2つの理由が考えられます。

  • メニューにない
  • 必要ではない

次からはそれぞれどういうことなのか、ということをお話していきます。

メニューにない

事業者さんに大前提として知っておいていただきたいのは、各税理士でサービスメニューの内容が異なることです。

それぞれスタイルが違いますし、専門分野も違います。

冒頭の例で言うと、記帳代行と確定申告のみに特化して、将来の損益や資金繰り予測はお客様の判断にお任せというポリシーの税理士もいらっしゃいます。

それは何も間違っていはいなくて、その場合は、比較的低価格で税務顧問を提供しているのかもしれません。

なので、もしお客様が求める期待とサービスにギャップがあったら、受けるサービスメニューがじゅうぶんかどうかを確認する必要があります


また、スタイルとは違いますが、各税理士にはそれぞれ専門分野があります。

ですので、たとえばお客様である事業者さんが海外との取引が出てきたときに、その時の顧問税理士が海外税務にあまり詳しくなければ、積極的なアドバイスをもらえない可能性はあるでしょう。

頭痛で困っているときに皮膚科に行かないのと同じです。

もっと言ってしまえば、税理士とは言っても全ての税法に精通しているわけではありません。

もちろん私もその例外ではなく。

なので、新しい取引を始めるときや、臨時的な事象が起こったときには、顧問税理士さんにセカンドオピニオンが必要かどうかを聞いてみることも大切です

必要ではない

事業者であるお客様は必要だと感じているけれども、税理士の立場からすると必要ないと思っていることが原因で、期待とサービスとにギャップが生じている可能性はあります。

たとえば訪問の回数。

お客様は毎月訪問して欲しいと思っている場合であっても、毎月の取引に変化が少なく、資金繰りも安定しているようであれば、3か月に1回でもじゅうぶんだと判断する税理士もいるはずです。

なので、現状のサービスに物足りなさを感じるのであれば、顧問税理士にいまの関わり方になっている理由を聞いてみたらよいでしょう。

おそらく、顧問契約がはじまる段階でその説明は受けているとは思いますが、お客様の状況や経営環境が変われば見直す必要がありますので、適宜確認していただければと思います。

税理士の属性を知ろう

ここまでで、事業者が税理士に対して抱く期待値のギャップと、そのギャップの解消法についてお話してきました。

ひとついえるのは、手前味噌ながら、事業者は税理士に対して期待を持っていただいている、ということです。

ただ、これは当たり前といえば当たり前なことで、税理士は会計という経営の基礎情報を、誰よりも早く正確に把握できる唯一無二の存在なんですね。

個人を相手にする税理士であれば、財産を守る役目を果たしています。

決して私が税理士だからというポジショントークではなく、職業上そうならざるを得ません。

なので、冒頭にご紹介した事業者が税理士に対して「可もなく不可もなく」と思っていらっしゃるのは非常に勿体ないことでもあります。

そこで、事業者の方が税理士を上手く活用していただけるように、属性をまとめてみました。

いまの顧問税理士、それからこれからお付き合いが始まる税理士がどういう属性を確かめるときに参考にしていただければと思います。

  • スタイル
    • 訪問回数
    • オンライン
    • オフライン
    • 地域
    • 年齢
    • 性別
    • 導入会計ソフト
    • 税理士担当/職員担当
    • 低価格・凝縮型
    • 高価格・付加価値型
  • 専門分野
    • 法人税務
    • 個人事業主税務
    • 相続・資産税
    • 海外(インバウンド、アウトバウンド)
    • 税務調査
    • 融資
    • M&A・事業承継


いかがしょうか。

一言で税理士といっても、多種多様な属性がいることが分かっていただけたかと思います。

このなかの組み合わせで、事業者ご自身に一番合う税理士を見つけていただきたいのです。

たとえば、固定資産をかかえる店舗型ビジネスの場合は、資産の取得や売却にともなって税制優遇や補助金がある場合がありますので、店舗に訪問して実物を見てもらえるような税理士が合っているといえます。

いっぽうで、Web系のフリーランスであれば、事務所や事業専用の固定資産はなく、ノマドワーカーの方も多いと思いますので、その場合はオンラインで資料のやり取りや面談に対応できる税理士が必要になってくるでしょう。


実は税理士は登録者数でいうと日本全国に8万人超います。

なので、きっとどこかに事業者の方の期待とマッチする税理士はいるはずです。

ちなみに、私のスタイルや専門分野についてはこちらのプロフィールを参考にしていただければ幸いです。


プロフィールを読んでいただいて、ご自身が抱えていらっしゃる具体的な質問があれば、こちらのLINEに登録して送っていただければと思います。

全て私が確認して返信させていただきます。

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